赤ちゃんの湿疹は時期が来たら治る・・・と言うけれど、
治る時期って一体いつなの!?と悶々としていませんか?
今回は、脱ステロイド・脱保湿をやると決めたけれど、
出口の見えないトンネルの中にいる自然派ママに向けて経験談を書きました。
赤ちゃんの湿疹(足首)ビフォー・アフター
まずは写真をご覧ください。
一番ひどい時の足首(1歳3カ月) → 最近の足首(2歳)
治っていく様子の写真は経過の所に貼っていきますね。
取り組んだこと
■体温を上げて免疫力を高める
冷やす育児から温める育児に切り替えました。
アトピーや湿疹は熱をもっているので薄着で冷やすのがよいと言われますが、
我が子には合っていませんでした。
その時は体温は36.5℃以下の時もありで赤ちゃんにしては低かったです。
そこから服装を調節し、温めるようにして1年。
やっと体温も37℃まで上がりました。
免疫のバランスが整うのに一役買ったと思っています。
■胃腸に負担のない食事
赤ちゃんに限らず肌もアレルギーも腸内環境と大きくかかわっていると言いますよね。
我が子は消化能力が低くうんちの状態も悪かったので、
一般的な離乳食とはかけ離れた内容の物をあげています。
離乳食は1歳半から始めて、1歳11カ月の現在でもおかゆと野菜、ミルクで育っています。
消化不良→お腹が苦しい→イライラ→肌を掻くという負のループができていたので、
胃腸に負担のない食事をあげています。
■ひたすら見守る
治るその時が来るのを待ちました。
「治る時期」について私が心の支えにしていたのはこちらの2つの言葉です。
乳児湿疹はステロイド剤を使用しなければ、1歳までに約95%、2歳までに約99%が治ります。つまり、何もしなくてもほぼ全員が治るのです。
(引用元:「自然に沿った子どもの暮らし・体・心のこと大全」 本間真二郎著)
当時は、2歳というとまだまだ先だなと感じましたがこの言葉で希望を持てました。
しかし、どのような根拠で1歳までに95%、2歳までに99%が治るのだろうと細かい所まで知りたがりやな私は思ったのです。
そんな中で、もう一つネットで探し気になったのがこちらです。
乳児のアトピーは、成人のアトピーのように難治性ということは少なく、殆どは免疫のバランスがよくなる1才半~2才頃に軽快~治癒します。
(引用元:乳児のアトピー性皮膚炎 よしだクリニック)
免疫のバランス!?無知だった私には初耳でした。
簡単にまとめると、人間の免疫には2種類あります。
それらは、ばい菌をやっつける働きとアレルギーに関するものの2つです。
この2つはシーソーのように互いにバランスを取って免疫システムを保っています。
片方のアレルギー担当が暴走して強くなると花粉症やアトピーを発症したりするのですが、
このつり合いがうまくいくようになるのが、1歳半~2歳くらいということのようです。
免疫のバランスが整ってくる1歳半~2歳頃に多くの乳児湿疹やアトピーは良くなってくる。
この情報を知りモヤモヤしていたものがとれて楽になりました。
私は上の2つの情報を子どもの湿疹が出はじめた時に知っていたら、
ステロイドに手を出さずに過ごしていたと思います。
何もしなくても免疫が整えばよくなるのですから。
次は湿疹の始まりからの経過についてです。
湿疹の経過
長くなりますので先に要約をまとめます。
湿疹の経過要約(部位別) ・体全体と首 所々に赤みが出るが、次第になくなる ・ひじ・ひざ裏 生後2か月から浸出液が出る、脱ステ後1か月間浸出液が出る。 その4か月後に赤みがなくなる ・足首 ひざ裏の症状と入れ替わるように10か月になって乾燥から始まり、1歳過ぎには赤みとかゆみで掻きむしる。良くなったり悪くなったりを繰り返し、1歳10か月頃に掻かなくなってくる。 |
■はじまり
生後2ヶ月頃からひじ、ひざの内側に赤みと浸出液が出てきました。
浸出液といっても水のりを塗ったような感じでジュクジュクとはしていなかったので、
汗と勘違いして疑わなかったです(恥)
私も無知でしたし、自分の子がアトピーかもしれないという考えは頭にありませんでした。
体や首にも所々赤みがありましたが、次第になくなりました。
しかし、ひじ・ひざは治らず赤いままなので皮膚科を受診。
ひじ・ひざにはロコイド軟膏(0.1%)
症状のひどい右ひざにはデキサンVG(0.12%)
これらを塗ると湿疹はひきますが、塗らないとまた出てきます。
湿疹がひいたと思ったら、今まで何もなかった首から赤みとかゆみが出てきました。
湿疹は悪いものを体から出そうとしている。
それを薬で無理やり引っ込ませている。
保湿剤(プロペト)を塗るのにも嫌がる子どもを見て、何か変 と違和感ばかりでした。
もやもやしながら何日かは塗りましたが、
こんな不自然なことしたくない、イライラする、塗りたくない、やめよう!!
と決意して自己流で脱ステロイドすることにしました。
■脱ステロイドとガビガビ療法
東海地方でステロイドを使わない皮膚科で有名な多羅尾皮膚科(岐阜県大垣市)のHPに辿り着き、
脱ステロイドについての本を出版されているようでしたので読みました↓
(「これなら安心!!アトピー性皮膚炎」/多羅尾美穂子著)
脱ステの項目で、
「保湿をしない何もしないということも選択肢の一つ」とあり、
これ!これよ!私の求めていたものは!!
このような自然派の医師を探せた事だけで嬉しかったのです。
そして脱ステロイドをしますが、いわゆるリバウンド症状はありました。
左→真ん中へと少しずつ赤みがひいてきますが、浸出液が出る→固まる→はがれるを繰り返し、
浸出液は1ヵ月程出続けました。
この時子どもは生後5ヵ月。
まだ自由に動けない時期ですが、ひざの裏をもう片方の足の指先で器用にかいていました。
そこまでしてかゆいのだな・・・と必死にかいているのを見てある意味感心しました。
とにかく脱保湿・何もしない(お風呂では石鹸やシャンプー使わないでお湯だけで洗う)で様子見です。
それと同時に母乳の質をよくすることに力を入れました。
私は西原式育児をやっているのですが、
その中で母乳の中のばい菌が湿疹やアトピーの原因になっている場合があるということで、
以下のことを心がけました。
・冷たい物はとらない(42度前後で常温もNG)
・体を冷やさない
・乳製品はとらない
・お米と野菜・魚中心のごはん
・よく噛んで食べる
目に見えての効果はありませんでした。
どちらかというと私がその時食べた物で湿疹が出ているというより、
体の中から出ている湿疹なのかと感じました。
体の中というのは、お腹にいた時(やそれ以前)の私の食事や生活習慣による胎毒によるものということです。
その後、ひざ裏の症状が4か月程で良くなると同時に、ふくらはぎに貨幣状の湿疹ができてきました。
これもそのうち消えていき、その代わりに足首がガサガサに乾燥するようになりました。
症状は下に下がっていくと聞いていたので、
このままステロイドの害が抜けていくのかと思うと嬉しかったです。
しかし、現実は違いました。
そう簡単にステロイドの害と湿疹はなくなってはくれなかったのです。
■良くなったと思ったら足首に出現(1歳~)
今思うと、ここからが本番。
足首がガサガサになり、次第に掻くようになりました。
かいてかいて血が出る、ジュクジュクが出る。
かさぶたになってもむしり取り、また掻く。
今日はあんまり掻いていないなと思ったら次の日は掻きむしる。
この状況に私は一喜一憂していました。
湿疹の下からさらに赤いブツブツが出現(カオス)
この繰り返しが4ヶ月程続き、靴下や布団は血がつくのでいつも洗濯していました。
私も睡眠不足になり辛かったです。
「かきたいだけかいていいんだよ、悪いものが出てるんだからね」と思っても、
隣でボリボリとずっと掻かれるといやになってきます。
精神状態はボロボロになってきました。
でも、どうしてもステロイドは塗りたくなかったのです!!
この頃は少しでもかゆみが取れればと思い、良いと言われるものには色々と手を出しました。
・お風呂後に自然塩を足の裏に刷り込む
・腸内環境を良くするために、乳酸菌ヤングをミルクに混ぜてみる
・湿潤療法が良いと聞いたので、キズパワーパッド/プラスモイストを貼ってみる
・ホメオパシーのクリームを塗ってみる
・多羅尾皮膚科に行って亜鉛華軟膏(ステロイドではないかゆみ止め・保護剤)を
もらいに行く(後述)
直接的な効果は、なかったです。
相変わらず足首はかきこわして出血しています。
そんな時に、先に紹介した「免疫のバランスが整う1歳半~2歳位に湿疹は良くなる」という情報を目にしました。
その内容を読むと、たくさんの気づきがあり自分の中で腑に落ちました。
・湿疹対策で何かをしても「これが効く」という特効薬なんてものはなく(見つかる場合もあるとは思いますが)複雑に要因が絡み合っているということ
・何かをしなくても悪化しないのでただ時期を待つことが必要なのかと思うように
・結果を求めすぎていた自分を客観的にみられるように
今まで毎日毎日一日でも早く治したいと肌のチェックをし、湿疹と向き合ってきました。
しかし、時期が来たら治りそうなこと・もっと子どもの免疫力を信じて見守ってもいいのではないかと
付き物がとれたようにすーっと楽になりました。(執着・不安が落ち着いた)
大分よくなってきたが、まだかいて出血している↑
■1歳10か月いきなり変化が
その後も湿疹は良くなったり悪くなったりを繰り返していたのですが、
ある日そういえば最近かいていないなと足首を見てみると、
傷口はふさがって乾燥している状態になっていました↓
この頃には湿疹のチェックもしない程私の執着も消え去っています。
この時は12月。真冬で乾燥しています。お風呂後にも保湿なし。
でも治ってる!!
湿疹は体の中からのもの(で治る要因も体の免疫)なのだなと再認識しました。
あとは、時間の経過と共に他の部分の肌と同じになるのを待つだけ。
少しずつ肌が再生していっています。
■2歳
湿疹の部分は色素が抜けたような感じで跡になっています。
跡を探す方が大変なほどになりました。三角の肌理もあります。
受診した皮膚科
■多羅尾皮膚科(1歳4か月時で症状は足首のみ)
初診で脱ステロイドの場合は予約必須です。
〇持ち物
・今までのステロイド治療歴や生活習慣・聞きたい事などを記入した紙
・私の血液検査結果(乳児からの湿疹の為)
受付では、本をいつ購入したかチェックされます。
先述した本は脱ステで診察を受ける際には購入必須です。
アンケートの記入と(今回の受診は主治医希望かセカンドオピニオンか近所だから来たのか)
ステロイドを使わない治療への同意の署名を書きます。
本気度が試されてると、ドキドキ。
診察は15分程でしたが、生活習慣についてがほとんどでした。
(→妊娠中にヘモグロビン値が低くタンパク質が不足すると肌の弱い子が生まれるらしい)・摩擦が一番いけないから普段やっているように靴下をはかせてみて
・立つようになったらどんな靴・靴下を選んだらよいか
(→湿疹の所に靴下裏側のゴワゴワやサンダルの紐部分があたらないように)
・乳製品をあげない理由は?
・ミルクはどんなものを飲ませている?原材料は?
・腸内環境を良くするのにはどうしたらよいか
子どもの体全体のチェックの後、このような流れで診察は進んでいきました。
足首にステロイドは塗っていないのにここまで荒れる理由は何かと生まれてからの一連の流れを追って考えて下さいました。
今まで行った病院は今出ている症状しか見ていませんが、
こちらでは原因を考えて下さるのがとてもありがたかったです。
処方はビタミン剤(ビオチン)と亜鉛華軟膏(皮膚の保護として使いたかったらという程度)で、
薬は必要最低限でという印象に好感が持てました。
感想は、とにかく行ってよかったです。
・ステロイドなしの診察をしてもらえること
・薬は最低限
・医師に診てもらっているという証拠ができたこと
2歳になっても治る気配がなければ、もう一度見せにこようと思いました。
私の変化
薬を使わず湿疹を治すと自分の心が決まるまでは正直途方に暮れていました。
・湿疹は初期に薬を使うことが大事
という情報ばかりで、一日も早く治さないと大変な事になるという強迫観念もあったと思います。
この時の私は湿疹の事で頭がいっぱいで、
子どもを見ても写真をとっても、つい湿疹に目がいってしまい辛かったです。
他の子は肌きれいだなと赤ちゃんを見かけるたびに肌のチェックもしていたと思います。
こんな感じでストレスフルでしたので、乳腺炎に3回なりました(泣)
脱ステ・脱保湿に方向転換してからは、心は決まりぶれることも少なくなりました。
しかし、夜寝る前・夜中起きた時に掻いている子どもを見ると、
肌のことで悩みたくなかったな、もっと他のことで悩みたいと思うことありました。
1歳半過ぎても良くならないので、本当に治る時が来るのだろうかなんて思う時もありました。
元々私の性格は、せっかちで視野も狭くすぐに効果を求めたがる傾向。
それが子どもの湿疹と向き合う中で、長い目で見ること、
一つのことに執着せずに距離を置くことが少しずつできるようになった気がします。
子どもの湿疹を通して自分と向き合うことになったと感じています。
まとめ
■乳児湿疹が治るまで(我が子の場合)
・1歳10か月頃掻かなくなり、めきめき良くなり2歳2ヵ月にはほとんど跡もない状態に |
個人的には乳児湿疹は胎毒がほとんどで、出し切れば終わる、きれいになると感じました。
今でもステロイドを塗っていなければどの位早く治ったのだろうかと思う時があります。
2歳までにはほぼ治ると言っても、誕生から2歳までというと写真を撮ったり人にお披露目したりとイベントばかり。
肌が荒れていると切なくなる場面も多いですよね。
しかし、跡という跡もなくきれいに子どもの力(自然治癒力)で治すことができたので、
脱ステ・脱保湿をしてよかったと思っています。
長文でしたが最後まで読んで下さりありがとうございました。
あなたにとって納得するケアができますように。
(画像の引用はご遠慮下さい)
コメント