男性ホルモンは女性でも分泌されています。
量で言うと男性の10分の1程度と少ないですが、
私達女性にとってこの男性ホルモンの分泌・活性化(過活動)があごニキビに大きな影響をもたらしています。

あごは男性ホルモンをキャッチする受容体がたくさんあるので、男性ホルモンが優位になるとニキビができやすくなるのですね。
今回は、男性ホルモンが増えるとどのようにして顎ニキビにつながるのか・対策はどのようなものがあるのかを見ていきたいと思います。
生まれ持った体質
個人的な見解ですが、あごニキビで悩み続ける人の特徴として
・食、ストレスで男性ホルモン値が上がっている状態
であると感じています。
持って生まれた体質は変えられないのでどうしようもありませんが、
食に関してはコントロール可能であると体験から感じています。
ニキビのできやすさ とは
まずは肌質から。どのような部分が親から遺伝するのかと言うと、
・DHTに反応するホルモンレセプターの感受性の強さ
この2つです。
言葉だけでは「何それ?」という感じですよね。
図を用いてみていきますね。
ニキビができる流れ
左が毛穴で、右側が血液中のホルモンの様子です。
よく聞く男性らしさの象徴「テストステロン」が直接皮脂を増やすという訳ではありません。
DHTという最強・最凶ホルモンに変換されることによって皮脂の分泌を促したり、
細胞分裂が活発になり角質を厚くしたりします。
女性の場合、「テストステロン」は卵巣や副腎で作られ血液の流れにのって全身をめぐります。
その後細胞に入った際に酵素(5αリダクターゼ)が反応し強いエネルギーをもつDHT(男性ホルモン)に変換されます。
その後皮膚にあるアンドロゲン受容体(レセプター)がDHTに反応し、直接皮脂を増やしたり、角質を厚くしたりします。
その結果、毛穴が詰まりニキビになるという流れです。
で、遺伝するのは
・ホルモン受容体の感受性の強さ です
両方とも活性化していると思われる(ニキビ肌の)私はストレスを感じただけで、翌日ニキビがボコっと出てきます。
逆を言えば、作られたテストステロンが多くても、
5αリダクターゼの活性度が弱く、ホルモン受容体の感受性が低ければニキビになりにくいということですね。
実際私の友人はPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)で男性ホルモンが多いと言っていますが、
ニキビとは無縁です。
有名人でも矢沢心さん・釈由美子さん・土岐田麗子さん・大和田美帆さんがPCOSであると公表されていましたが、
お肌が荒れている印象ないですよね。(むしろキレイ)
これは、酵素の働きが弱くホルモン受容体の感受性も低いのではないかというのが私の見込み。

男性ホルモン自体の数値は高くても、ニキビにつながるDHTに変換されなければニキビなしの肌なのだな・・・と切なくなりました。
何をしても肌に影響が出ず毛穴も見えない人との違い(の1つは)はコレですよ!
図にするとこのような感じ。
ニキビができないタイプは、毎回全ての男性ホルモンに反応しません(図左)
が、私達は男性ホルモンがきたら受け取らなくちゃ!絶対とらなくちゃ!
とがんばってキャッチしてしまうのですね。
そして作ったDHTをせっせと運び皮脂腺を増やしたり、毛穴に働きかけます。
こういうゲームや栗拾いでしたら全て受け取ってOKなのですが、
男性ホルモンを全てキャッチされたら=ニキビの基ですのでたまったものではありません。
実際、ニキビ患者には一般の人の20倍ものDHT(男性ホルモン)がみられ、
ニキビが発生する箇所では、さらに高い数値を示すことがわかっています。(引用:ニキビ・トラブル肌は諦めないで私にまかせなさい/高橋日出彦)
↑私の場合20倍どころかもっとすごそうです・・。
優勢遺伝
そして悔しいことに、この酵素・レセプター(肌質)の遺伝は優勢なのです。
つまり、遺伝しやすいということ。
両親どちらかがこの遺伝子を持っていたら50%以上の確率で受け継がれます。
私は母親はニキビは思春期に少しできた程度、父親は長いことお肌ブツブツだったようなので、
父親の遺伝子をしっかり受け継いでいそうです(涙)
ちなみに、この遺伝子は男性の薄毛(ハゲ)の遺伝子と同じ。
私の父親若ハゲです。
父が結婚の挨拶に母の実家に行った時(25歳位)に「若いのに髪の毛薄くて驚いた」と後々言われたそうです。
私が生まれたのは父が29歳の時ですが、子どもの頃の記憶で父の髪の毛はもう既になく生え際はM字。
父親の似顔絵もおでこはM字で描いていました。
男性に生まれていたら確実にハゲていたなと思います。
という訳で、最後話が逸れましたが肌質は遺伝による影響が強いという事がわかりました。
予防法・対策
ニキビができやすい肌質であってもその流れに逆らって生きるしかない私達。
酵素も、ホルモン受容体の感受性の強い私達ができることと言ったら、これしかありません。
そう、作られる男性ホルモンの量を減らす(増やさない)ことです。
量を減らせば、その後酵素によってDHTが作られても、絶対量が減らせますよね。
ニキビの原因の1つとして食習慣がありますが、こちらも親の影響をもろに受けます。
小さい子どもでしたら親が作ってくれたご飯を食べますよね。
小さい頃から朝はパンでしたら、大人になってもパンを食べる機会が多いでしょう。
外食多めや、お肉が好きだったり、ジャンクフードやお菓子も好き、ジュースもよく飲み、
冷蔵庫にいつも入っていたらニキビができるリスクはどうしても上がると思います。
母親が和食好き・飲み物はお茶や砂糖なしのもの、おやつも果物や手作りお菓子を好む家庭と比べると差は明らかですね。
食事は毎日ですから。
しかし後天的要素なので、変えようと思えばいつからでも変えることができるのですよ。
■男性ホルモン値が上がりやすい食べ物を避ける、減らす
・脂身の多い肉
・アルコール など
牛乳やチーズなどの乳製品は牛のホルモンが濃縮されていますので(牛のホルモンですが人間が飲んでも反応する種類があります ニキビの敵プロゲステロンも入っています)できる限り控えましょう。
■血糖値の上昇がゆるやかになるようにする
血糖値が急上昇するとインスリンが分泌されますが、同時に男性ホルモンも分泌されるので気を付けましょう。
注意したい食べ物は、小麦粉(グリアジン)と白砂糖です。
食べる場合は、いきなりこれらから食べずに野菜から食べるようにすれば抑えられます。
パンを食べたい時は野菜をプラスするかサンドイッチがいいですね!
■ストレス対策
ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンが体を守る為に出るのですが、
同時に男性ホルモンも刺激されニキビができやすくなります。
この時に体のビタミンCも大量に消費しますが、
ビタミンCは皮膚の粘膜を守る役割や免疫力を高めますから皮膚にとても必要なものです。
私は緊張する時にはビタミンCが多いパプリカやブロッコリーを食べ、ビタミンCのサプリを内服しています。
私の場合何日も緊張している状態が続くので(あがり症)こんな感じでコントロールする日々です。
肌質自体は変わっていないので、ジャンクな物を食べるとニキビはすぐにできます。
食の嗜好を変えるのは難しい分、効果は出やすいと感じています。
まとめ
・皮脂分泌を増やすホルモンに変換させる酵素の働きの強さ・男性ホルモン受容体の感受性の強さが遺伝する
・ニキビができやすい人は男性ホルモン値が上がらないような食・生活習慣を心がける
(乳製品・小麦・白砂糖は控え、血糖値対策、ストレスにはビタミンCを摂るように心がける)
(参考文献:ニキビ・トラブル肌は諦めないで私にまかせなさい 高橋日出彦著)
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